楽しみながら心と身体がつくられる
3~6歳は、0~3歳で無意識に吸収してきたものを、より具体化し、洗礼させていく時期です。
たとえば0~3歳の時に吸収した言葉を、表現するようになっていきます。
また、自分の思うように手や身体を動かせるようになってきているので、より細かい活動や正確な動きをしようとします。
さらに、自分が楽しみながら物事に取り組みたいという特徴もあります。
楽しんで動きながら、身体と心を作っているのです。
0~3歳までは母親を中心とした環境に身を置いていましたが、3歳以降になってくると、1人でできることが増え、自立が始まります。
この時期に現実世界のものに、より多く触れさせてあげることで、たくさんのことが学べるのです。
日常生活で脳が育まれる
1~3歳くらいまでは、日常生活で必要なことを身につけるのに適した時期です。
なぜなら、楽しみながら取り組むことができる時期だからです。
日常生活で必要なことには、洋服の着替え、おむつからパンツへの移行、トイレットラーニング、食事の仕方、あいさつの仕方などがあります。
じつは、この日常生活を身につける習慣が、その後の脳の発達に多大な影響をもたらすということが、モンテッソーリ教育学者の方が書いた書籍で触れられています。
たとえば、パンツを履けることで、脳は動作を覚えることの喜びを体験します。
「パンツを握って、片足ずつ足を通して履く」
「こうしたほうが、もっとスムーズに履ける」
といったことを学んでいくことで、結果的に高い学習能力を身につけることにつながります。
まさに、この時期に日常生活の一つひとつの行為を自分でできるようになることが、脳の思考回路を効果的に形成し、思考力や学習能力を育むことにまで影響するのです。
子どもが日常生活で身につけることを、大切にしたいですね。
自己選択で思考回路が育つ
モンテッソーリ教育では、自分の意志で選ぶことを大切にしています。
なぜなら、脳は自らの意志で選ぶことに喜びを感じ、集中することができるからです。
毎日どんな活動をするのかも自分で選びますし、何かが起こったときも、なるべく選択肢を与えて、子ども自身で選べるようにします。
このように自分で選択することを繰り返すうちに、脳の思考回路も育っていくのです。
この時期には、子どもに寄り添って、できないところをわかりやすく見せることがおすすめです。
プロセスを通してさまざまなことを学んでいる最中ですから、上手にできるかどうかの結果を求めるのではなく、ゆっくり見守りたいですね。
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